マイルスのこの演奏に涙

　この曲が収録された「You’re Under Arrest」が
発売されたのが1985年。大学2年の頃。角松敏生さんの
影響で、少しジャズを意識して音楽を聴いていたか？って
感じ。

シンディ・ローパーが唄う原曲が発表されたのが1983年。
冷静に考えてみると、原曲がリリースされた直後に取り
上げているな。このアルバムで気になっていたのが、
「Time After Time」と「Human Nature」という
カヴァー作品がどんな感じなのだろうか？ということ。
ジャケットが？？？であったが、聴いた。見事に、撃沈。
カヴァー曲は確かにカヴァーだ。なんだかそれ以上に何も
感じなかった。

　その後、1991年マイルス亡くなる。そして最初で最後の
Live Under The Skyに行ったのが、1992年。そのライブ
開始の時に、Time After Timeの曲が始まると同時に
鳩が空に羽ばたいて行った。それを会場で見ていた。
これはやばい。マイルスのトランペットの音色がなんとも
寂しげで、泣けるじゃないか！それから、真面目に聴き
なおした。原曲をここまで大きく成長させて演奏するのに
感動という言葉しか思いつかない。

　モントルージャズフェスでのマイルスのライブを収録した
ボックスセットがある。当然だけど、「Time After
Time」は収録されている。何回も演奏されているが、
ひとつとして同じ演奏はない。
　
　冷静に考えると古い録音だけど、色褪せない名演だと思う。